延岡市長選挙第7話「違いがはっきり出た座談会」

見識と能力の問題
私はマスコミの政治記者ではないが、ここ数年、政治家、様々な立場の公務員、企業経営者、裁判官、弁護士、ジャーナリストなどと接見を繰り返す内に、おおよそ5分で判断できることが増えた。
そのおおよそ5分で判断できる分野のひとつが、政策の実現性と実効性である。
さらに、公務員からの反感を覚悟で言うが、公務員ほど実態を理解してないで、何をどうすべきか分かっていない人達はいないと認識している。
もちろん、公務員にもいろいろいて、見識や能力の高い人物はいるだろう。
しかし、他の分野に比べて圧倒的に少ない。
そして、困るのは、経歴と職位に飾られた本人達は、まったくそれが自覚できていないことだ。
これは実は大問題だ。
なぜなら、公共の福祉(国民の生活、人生の幸福)をもろに左右するからである。
私が、厳しい意見を言う理由はすべてその点にある。
つまり私の主張とは、見識や能力が劣る人物が人の上に立つリーダーになってはいけないというものだ。
選挙民には、必ずそこを見抜いて判断して欲しいと切に思う次第である。

政策の実現性と実効性とは?
二人の政策については、過去2回も比較したので内容が重なるが、延岡市民には、ここで再度「実現性と実効性」について確認してもらいたい。
で言わんとしているのは「本当に実現できるの?」と「それって効果あるの?」である。
それでは、まず宮日新聞記事を読んで頂きたい。

永山氏
「政策をしっかり立案して実行する。市役所を組織的に動かし、さまざまな人を巻き込んで延岡のエネルギーにしていく。」
「高い技術力を持つ中小企業が伸び、中核的な企業に育つよう、県内初の取組みとして産業支援機構をつくる。そこに専門家を配置してマーケティング、商品開発をしっかりサポートする。」
「中小企業振興条例を制定して事業承継、商品開発等のサポートを行う。」
「観光は、本当にいい資源を持っているのでトータルでアピールできるような日本版DMOの取組みを進める。東九州全体の中での滞在型・リピート型の観光地づくりを進める。」
「魅力的な第1次産業の振興プロジェクトを立ち上げ、農林魚業を生かした新しい産業構造をつくっていく。」
「大学進学、就職した人に対する新しいネットワークを形成し、しっかり情報が伝わるようにする。例えば「30歳の同窓会」などを開き、働きかけも進める。観光から入って、お試しがあって移住・定住につながるよう、ステップを踏んでいく。地域住民とのコミュニケーションも市がケアしていく。」

正直「うーん…」という感想しかない。
公務員の捉え方、公務員の発想、公務員の自己完結の典型を見る気がする。
具体的に言うと、公務員を長くしている人は、何か枠組み設け、そこに肩書きのある専門家や経験者と予算をつければ、世の中が変わったり、良くなったりする、という誤解を抱いている。
そして、それが仕事だと勘違いしている。
もし民間で5年間、人に頼らずに仕事をしたら、そんな誤解はきれいさっぱりなくなるのだが…
日向市の前市長もこれと似たようなことをたくさん述べていたが、補助金をもらった企業とポストを与えられた人物が潤っただけで、市全体のためには何も役に立たなかった。

読谷山氏
「バスネットワークの整備、(電力会社創設による)電気代引き下げ、水道料金値上げストップなど「安く暮らせる延岡」に変える。」
「市発注事業は地元企業を基本とし新制度で「お試し発注」を実施する。」
「総合商社のような仕組み「延岡リンケージ機構」をつくる。」
「私自身が大企業などとつながりがあるので、高い価値に対してお金を払う人材の紹介も行う。」
「企業誘致は、データセンターがある強みを生かしIT企業誘致に強力に取り組む。東九州のクロスポイント(交差点)として物流関係の誘致にも取り組む。」
「起業支援は相談、資金面の応援に加え、軌道に乗るまで副業・兼業を紹介する仕組みもつくる。」
「医師不足の解消を行うことで安心して暮らせる町にすることが移住・定住促進には何より重要だ。新型病院構想で医師確保に力を入れる。」
「子育てをするなら延岡」という町を実現するため、教育のための機構・組織をつくる。」
「生活の場、働く場の両方を変えていくことにより移住・定住を促進していく。」

延岡の問題点とどういう町にしなければいけないか、そのために何をするか、が整理されていて明解である。
変わる姿の具体的イメージが現実的であり、言葉が上滑りしていない。


もうお分かりと思うが、どちらを選ぶべきか、言うまでもないだろう。
しかし、現実には、日本全国で、間違った選択が多く存在する。

その理由にはふたつある。
ひとつが、延岡市民全体の最大幸福ではなく、自分の最大幸福を図る一部の実力者の誘導。
もうひとつが、「誰が市長になっても同じ」という根拠のない誤解。

そして、その誤解は、読谷山氏が市長になったら1年で解ける。
もし万が一1年経って延岡が変わっていなかったら、その時は、どうぞ私に文句を言ってください。(そんな心配はないから、私は、堂々と意見を公表しています!)

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