選挙カー自動車事故の責任は100%河野知事にある

運行供用者責任

選挙期間中の14日午前に西都市で発生した河野知事選挙カー追突事故、この事故の状況が詳しくわかるのがこの記事である。

さて、この事故を自動車保険の面から簡単に解説すると、実は、この事故で発生した損害の補償責任は100%河野知事にある。
その理由を説明しよう。

自賠法では、運行供用者に対して無過失責任に近い責任を負わせることで、被害者の賠償請求を容易にしている。つまり、仮に運行供用者が無過失だったとしても、被害者が被った死傷による損害の賠償責任を負わなければならないということになる。

尚、運行供用者とは、「自己のために自動車を運行の用に供する者」を言い、自動車の運行を支配し、かつ運行によって利益を得る者を言うが、通常、所有者または使用者のことになる。
つまり、運行供用者は河野知事である。

また、交通事故では、双方の過失割合が争われる。追突事故の場合、通常は、追突された側A:追突した側B=0:100である。しかし、Aが急停車した場合は、A:B=20:80となる。

ところが、この事故の場合、A車もB車もどちらも運行供用者は河野知事である。
ということは、過失割合に関係なく、A車とB車の損害賠償責任、すなわちケガを負った河野知事自身、ウグイス嬢2名、ドライバーの傷害に対する補償責任は、すべて河野知事が負うことになる。

自動車保険

実は、私は元損保社員で、尚且つ自動車保険は本を出しているくらいプロである。
自動車保険には、自賠責、任意(対人、対物、人身傷害)、車両の5種類ある。
まず、自賠責と対人は、被害者の死傷事故に対する補償となる。
したがって、この事故の場合、Aの損害に対してBがその80%を支払い、Bの損害に対してAがその20%を支払う。
逆に言うと、Aの損害の20%、Bの損害の80%は支払われない
その場合、何がカバーしてくれるかというと、任意保険の人身傷害である。
実は、ここが重大な問題を含んでいる。なぜなら、この事故では、重傷を負ったウグイス嬢はBだからである。

なので、A車とB車の自賠責と対人がカバーしない分をカバーしてくれる人身傷害に入っていたかどうかが問題となる。
また、仮に人身傷害に入っていたとしても、十分な額に入っていたか、さらに、人身傷害が補償する額は自賠責基準内であるので、そもそも決して十分な補償額ではない。
自動車保険のパンフレットには、あたかも十分補償されるような記載がしているが、実際は十分ではない。

以上のことから、重傷を負ったウグイス嬢について、保険で十分な補償が受けられない可能性が高い。
自動車保険のプロである私は、保険の加入内容と保険会社との交渉によって、楽に数千万円の違いがあることを、様々なケースで見てきている。

保険でカバーされない時、最後にその責任を取るべきは、運行供用者である河野知事である。

もちろん、こういう理屈は、保険のプロしか知らないし、河野知事も知らない。
選挙後、その現実を知った時、河野知事は、責任を取るだろうか?
憶測だが、ドライバーに責任を押し付けるのではないかという懸念がある。

要するに、過去、何かあると、まるで他人事のようにふるまうこの人の習性から、この事故の対応についても、まるで信用ならないと思っている。

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コメント

  1. 大野 初美 より:

    河野氏によりますと、『当時は、先導車を先頭に選挙カーと陣営の車がつづく形で移動していて、先導車が急に停止したため、選挙カーが右に避けて停車したところ、選挙カーに陣営の車が追突した 』ということです。
    この説明の問題点は、なぜ先導車が事故を誘発するような急停車をしたかというところにあります。
    別の報道では、選挙カーが集落地域に差し掛かったため、家畜に刺激を与えないようにアナウンスの音量を下げるため、一旦停車するように河野氏が指示を出したところ、先導車と選挙カーは止まったが、その後に続いていたアナウンサーの乗った陣営の車が選挙カーに追突した となっています。
    ということは、河野氏は先導車に指示を出したのであって、アナウンサーの乗った陣営の車には出していない と言うことがわかります。
    アナウンサーの方へ連絡できなかったから、すぐには音量を下げられなかったということです。
    それで、いらいらした河野氏が、さっさと車を止めろ と先導車の運転手を叱りつけたのではないでしょうか。
    もう一つ、その前の12月5日 新田原基地航空祭に出席するため、河野知事が乗った公用車が新富町県道で縁石に乗り上げる事故を起こしています。
    公用車の運転手と言えば、タクシーの運転手以上に慎重、安全運転のはずですが、河野知事の進路指示等で運転手が緊張を強いられた可能性もあります。
    ということで、河野知事は、個人的には、上から目線で話しにくい人物かも知れないですね。