東郷病院病棟閉鎖の最大の責任者は十屋市長

十屋市長は、東郷病院病棟閉鎖の原因を、報道機関に対し、また住民説明会や市議会において、院長辞任による医師確保困難と説明してきましたが、最大の責任は市長自身の無策であり、責任逃れです。

ここに、令和元年5月に辞職した元東郷病院院長佐藤大亮氏の手記があります。
地元選出の市議会議員宛に届けられました。

佐藤院長は、辞職の2年前から、市長に様々な提案をしてきました。CTなど新規検査機器の導入、医師3人体制の確保、青柳病院との合併、さらには、外来のみのクリニックにする縮小案などです。

しかし、十屋市長は、それらの提案をことごとく却下しました。
まず、患者数を増やし病院を立て直すためには、CTを導入する先行投資が必要でしたが、経営状況を見て判断するとして却下しました。
佐藤院長によると、CT検査が必要な患者は多く、CTがなければ患者をわざわざ市内の病院にまわさなければいけないし、医師もCT検査ができないと誤診の可能性もあり得るので、絶対必要でした。経営上も、CTがあれば地元だけではなく、周辺からの患者も増えるので、必須でした。

また、医師3人体制の内非常勤の1人が辞めて2人になることが予想されたのに、常勤医師の新規採用を認めませんでした。さらに、大きな経営改善に繋がる青柳病院との合併話を認めませんでした。

何ひとつ提案を受け入れられなかった佐藤院長は、平成31年1月から3月にかけて、既に医師2人体制が続き、体力的にも精神的にも限界だったことから、3人目の医師確保ができないなら、外来のみのクリニックにする縮小案を提案しましたが、それも受け入れられない場合は辞職する意志を伝えていました。

しかし、市長は、3人目の医師確保ができなかったにもかかわらず、縮小案を1年かけて検討するとして認めず、無責任に、そのまま過酷な医師2人体制を続けるという対応しかしませんでした。

万策つきた佐藤院長は、平成31年3月末に辞職を決意しましたが、日向市から市議会議員選挙が終わる4月14日まで患者への公表はしないでくれという指示があり、患者さんに対する他の医院への申し送りができない不都合が生じました。
日向市は、患者より選挙の方が大事という訳です。

十屋市長は、令和元年8月10日東郷病院病棟を閉鎖した理由を、あたかも佐藤院長の辞職により、病院経営が立ち行かなくなったかのように説明していますが、全くの間違いです。
本当の理由は、病院経営についての無理解とただ予算を抑えるだけの責任逃れです。過酷な医師2人体制を続けることが無理なのは初めから分かっていた筈なのに、縮小案を1年先延ばしにしようとしたのは、市長選挙への悪影響を避けようとしたからです。

十屋市長は、前回の選挙で東郷病院の建て直しを約束したのに、逆に病棟を閉鎖させました。
公約違反です。しかも、その責任を逃れようとしています。
予算の使い方は市民生活に何も役に立っていない「サーフタウン日向」に大金をつぎ込んでどぶに金を捨てるなど出鱈目、市職員にはいい顔をし、坪約220万円のトイレ建設を発注するなど支援者に手厚く予算を使い、地域の住民生活を振り返らず、切り捨てようとしています。これでは、市民が安心安全な生活を確保することはできません。

志半ばで辞職した佐藤院長は、最後に、こう言っています。
「私が東郷病院に再就職する機会があったとしても、十屋市長だけは御免こうむりたい。」

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