日向市カトウ裁判の真実第5話「責任回避と計画的犯行は表裏一体」

さて、年度が変わり、日向市は㈲八千代建設と解体工事及びやり直し工事請負契約を結んだ。
内訳は、次の通りである。

契約日               契約    工期         金額

平成26年6月10日  その1   6/11~ 9/30 10,670,440

平成26年10月17日 その1増額 6/11~11/14  2,547,003

平成26年8月18日  その2   8/19~10/17  7,106,400

平成26年10月17日 その2増額 8/19~11/14  1,867,335

その1とは、カトウ工事部分につき、その施工不良部分を中心とした部分の解体とやり直し工事を指し、本来の予定やり直し工事になる。
その2とは、カトウ工事部分につき、その工事出来高部分を中心とした部分の解体とやり直し工事を指し、本来は施工不良に該当しないので、そのまま残して使用する予定だったが、結局全部やり直すことにしたので、追加で発注したものである。

また、その1その2それぞれ10月17日に増額している。
これは、擁壁のはらみというトラブルの原因がはっきりしたことから、トラブル回避のため及び擁壁の脆弱性を避けるため、当初の設計仕様を変更し、排水パイプの設置、中詰材により水はけの良い単粒砕石の使用、擁壁の強化と耐久性を向上させる保護コンクリートの設置を追加したことである。(「施工状況比較」参照)

つまり、当初の設計の「設計ミス」を間接的に認めたようなものである。
ところが、平成27年2月6日臨時会において、「やり直し工事仕様書は、当初受注した会社の工事仕様書と内容なのか?」という質問に答えて、松田洋玄建設部長は次のように答えている。
「発注しました工事の設計図書については前回発注したものと内容は同一ということであります。」
さらに、「はらみが出た原因については当然、内水、地下水ですね、これに問題があったんではないのかと一般論として想像できるんですけれども、そこ辺について役所側の手落ちは全くないと言い切れるのか?」という質問に答えて、
「新しい施工業者さんのほうから、ここに水抜きパイプを設けたい、いいですかという提案がなされまして、2カ所でしたか、設けております。それによって適切な施工がなされたんだというふうに思います。」
という答弁をしているが、実際は2カ所どころか見えている範囲で7カ所あり、それ以外に、隠して設置した排水パイプがあるようだ。(「施工の違い」参照)

さあ、ここまで明確に「はらみの原因」が実証されたなら、普通は潔く非を認めて責任をとることを覚悟しなければならない。
ところが、日向市は、大胆不敵にも真逆のことをした。
日向市の歴史上、恐らく過去最大の汚点になるかもしれない偽装工作が行われた可能性が濃厚なのである。

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