延岡市長選挙第10話「役人目線、市民目線」

座談会記事も4回目、最終回となりました。
そして、最終回は政策公表ではなく、質疑応答、実に興味深い内容となりました。
これほど明確にコントラストが現れるとは、驚きと共に、二人の実像が改めて確認できた貴重な記事になっています。

役人目線の永山氏

「県北の未来を語る集い」ポスターについて
私と知事が載っていることについては制度的に何ら問題はないと思う。
政治家の知事が政治家の誰かを推すということは当然ある話だ。

モリカケ(森友・加計学園)問題において、官僚と自民党政治家が口にした言葉と同じである。
つまり、「(たとえ市価より8億円安い金額で譲り渡したとしても)法的、手続上に瑕疵はなく、何ら問題はない。」という、限りなく犯罪に近い行為を正当だとする開き直り。
また、知事という本質と責任から目を逸らし、政治家と捉えることによって、正当でない事実を正当であると主張する単なる自己弁護である。
因みに、知事という特別な立場は、県民によって、県民のために奉仕することを条件に一時的に与えられた特権や報酬、知事公舎などの恩典を許可されたものであり、県民のだれ一人、特定の人物を支援するためにその立場を利用してよいなどと、許可した覚えはない。

駅前複合施設管理委託契約について
委託料として払うこと自体はおかしくはない。
金額が示されていないのがおかしいと言われているのか。
十分納得できれば制度的にはおかしくないということか。

ここでも、まず、役人特有の「法的、手続上どうか」という面を見て判断している。
私に言わせれば、物事の本質が分かっていない。
市民にとって重要なのは、「法的、手続上どうか」ではなく、それが本当に市民が必要とする費用なのか、どのように市民の利益に還元されるのかである。
制度的におかしくなければよい、という問題ではない。

水道料金値上げについて
料金が安いのはいいことだが耐震化、劣化も含め設備投資が必要な中での提案だと思う。
30、50年先を見据えた事業展開のため必要であれば精査し、値上げもありうるのか。

初めに結論ありきで、値上げを肯定するための理由を見つけようとしている。
行政と議会が決定した値上げを否定することは、係わった人々を敵にまわすことを意味するので、選挙で味方につけたいという思惑があれば、決定を肯定し、係わった人々を擁護しなければならない。
だから、値上げを肯定するための理由を見つけようとする訳だ。
誰のため?
市民ではなく、自分のためだ。

市民目線の読谷山氏

駅前複合施設管理委託契約について
維持・管理費が決まっていないまま建物が完成しようとしている。
案の段階で市民の意見を聞いた上でないと意思決定すべきではなかった。
また指定管理者を決める時に、企画内容だけではなくおおむねいくらで委託を受けるかも審査すべき項目ではなかったか。
主役は市民であるのに市民に情報公開されていないことに問題があると考える。
かかるべきものはかかるとしても市民に概算値でも示す、それが先に行われるべきだ。

まさにその通りである。
ほとんどの市民の率直な意見を代弁していると思う。

水道料金値上げについて
水道料金値上げはまず、最終手段であるという認識に立つ必要がある。
引上げまでに本当に全力を尽くしたか、経営の効率化を図ったか。
水道の古い施設の更新などについては国の支援策がある。
市は支援策を使っていない状態で値上げをした。
本当に使う余地はないのか、使った上で引き上げは必要なのか検討し、結果を市民に明らかにしてからでなければ引き上げはストップだ。

まさにその通り。

新しい電力会社の料金の低廉化の方策について
料金引き下げは、私自身が岡山の新電力会社の仕事をしてきている。
卸電力市場から調達することにより、自ら発電施設を持たなくても安い電気を提供することはできる。

是非実行してください。
住み易い市民生活と事業のコスト削減に大きく貢献します。


「県北の未来を語る集い」での河野知事のコメント
「私が信頼し、高く評価する職員だった永山さんが延岡を背負えば、県全体の発展につながる。」

うーん、苦しいコメント。
「永山さんが延岡を背負えば、県全体の発展につながる」という論理は、脈略がない話で唐突な印象だ。
まあ、いい訳として「私がここにいるのは、県全体の発展のためだ」とでも言いたいのだろう。
しかし、だれもそんな風には受け取らないだろう。
要は、自分の政権基盤固めにプラスだから永山氏を市長にしたい、という本音をカムフラージュするための苦しまぎれの表現だ。


最後に、本日すばらしい「投書」に出会った。
この「投書」は、私が言いたいことをかなり代弁してくれているので紹介したい。
きっと皆さんも同感してくれるものと確信する。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク