延岡市長選挙第8話「薄ら寒さを感じる時」

前回私は、5分で政策の実現性と実効性が分かると豪語したが、実はここに至るまでに、多くの経験と時間を費やしていて、根拠のない自慢やはったりなどではない。
本質的な問題として、問題解決のための判断をする時に必須の要素というものがある。
それは何かと言えば、
①現場の現実を目で見て肌で触れること。
②現象の社会経済的意味や客観的把握をすること。
③問題の本質(背景、関係性、経緯、原因と結果、意味と価値観)を洞察すること。
④解決法を見つけ、解決のための具体的条件を整理すること。
⑤障害の特定と事前評価をし、費用対効果及び社会的価値を明解に認識すること。
以上である。

では、ここにひとつの政策がある場合、上記の5要素を満足しているかどうかをチエックする。
そして、ひとつならまだしもふたつ以上満足していない場合、完全にアウトである。
さらに、初歩的レベルでのアウトとは、①と②を共に満足していない政策のことである。

私がこのことを痛感したある出来事があった。
場所は日向市のお倉が浜運動公園、北端に位置するテニスコートに行くには、西入口から入って180度ユーターンして北端まで行かなければならない。
北端の突き当たりの右にテニスコートがあり、利用者はコート手前の駐車スペースに車を止めるが、数台分のスペースしかない。
そこで皆突き当たりの道路上に駐車する。
なぜなら、昔使用していた北入口は封鎖されていて、道路はそこで道路ではなくなるからだ。
地区のテニスの試合がある時は、当然正規の駐車スペースでは足らないので、皆行き止まりの道路上に駐車する。
合理的結果であり、誰にも迷惑にならない。
ところが、私の息子のテニスの公式戦中に、突然管理事務所から「道路上に駐車している車は、中央駐車場に移動しろ」とのアナウンスがあった。
私は、「そんな馬鹿な」と思って管理事務所に確かめに行った。
理由を聞いて耳を疑った。
理由とは「決まりだから」だった。
驚いてはいけない。何と私はこの問題の解決に以後7ヶ月かかったのだ!
この時、私は、監督責任部署の日向市教育委員会の担当主査、主事、係長、課長4名に同じ質問をして、4名とも同じ答えをしたことに度肝を抜かれた。
質問とは「車を道路上に駐車している現場を見たことがあるか?なぜ駐車したら駄目なのか?」
答えとは「ありません。決まりだからです。」
恐るべき硬直した公務員の姿に、私は薄ら寒さを感じた。
この話の顛末はこちらにあります。

残念なことだが、それ以降も私は度々薄ら寒さを感じる機会を与えられる。
どうやら、神様は、死ぬまで試練を免除してはくれないようだ。


さて、話題を延岡市長選挙候補者が掲げる政策に戻そう。

座談会記事2


子育て支援・教育分野

永山氏
子供の城(仮称)を松山町につくる計画がある。
大事なのは中身で、安心して相談、サポートできる態勢を築く。
日本一の拠点とするためにサテライトオフィスも構築する。
小児科、産婦人科の医師確保ということも関係するが、医師会の理解も求めながらできるだけ医療費の軽減を行う。
読書、ICT教育、キャリア教育、地元学など本当に豊かな学びのできる延岡をつくり、地域、家庭の教育力を一緒に上げていく。
延岡工業高に専攻科設置を県教委に強く働きかけをしていく。
延岡の豊かな工業力を支えきれるような優秀な人材、企業と密接に結び付いた人材を育成していく。

私の結論=初歩的レベルでアウト

読谷山氏
延岡には隠れ待機児童の問題が現実にある。
保育士不足も深刻だ。
幼稚園、保育園、さらに児童クラブを強力に支援していく。
何でも総合相談所「365日駆け込み寺」という全国にないものを創設する。
妊娠から出産、子育てまで総合的に対応する窓口機能で、事業所、特に幼稚園、保育園、児童クラブの現場の皆さんの悩みにも対応する。
「子供未来創造機構」をつくる。
トップアスリートの挫折を含めた経験、世界一の工業技術をつくってきた延岡の人達の生き様のエキスを子供達に伝える。
家庭、地域、学校、機構4者でスクラムを組んで教育していく。

私の結論=①②③はgood、④⑤は期待レベル

医師確保

永山氏
安全、安心が確保でき、できるだけ設備投資が少ない形で誘致を進める。
合わせて訪問診療、看護をしっかりやっていく。
長期的視点で医師、病院の誘致そして連携強化を進める。
看護師だけでなく、さまざまな医療技術者も不足している。
そこを対処しないと医師の多忙感は解消できない。
まっすぐ向き合い、市の主体的な取組みとしてかかわる。
県立延岡病院は強化しないといけない。
「中核的な病院として専門的な医師、技術者を」と働きかけることは、県庁出身者として大きな務めだと思う。
宮崎大医学部とはネットワークを持っているので臨床教育のサテライト設置を目指す。
同病院を強化することで全体の医療水準を上げていく。

私の結論=うーん、意味不明…

読谷山氏
小児科医、産科医あるいは休日診療態勢の強化を図るため新型病院構想をスタートする。
開業支援を行うメディカルモール的な機能と病児保育機能を併設、中心市街地の空き店舗などに整備する。
県立延岡病院の医師確保や救急態勢強化のため、宮崎大地域総合育成サテライトセンターの設置、地元医師とのさらなる連携、協力態勢の構築などを進める。
延岡看護専門学校の支援、市内外の養成機関との連携によって看護職員の確保にも取り組む。
コンビ二受診抑制のため効果的な啓発を図るとともに、健康長寿ポイントを強化した健康マイレージ事業を実施。日本一健康寿命の長い町を目指し、適正な受診による医師負担の軽減を図る。

私の結論=①②③はgood、④⑤は高いハードルが存在することを承知していると推察する

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