日本のひなた族第3話「茶番劇は誰が考えるの?」

第2話「ひなた族はパフォーマンスがお仕事?」で紹介した、こんな県民を馬鹿にした茶番劇を、一体誰が考えつくのでしょうか?
議会、そして鹿児島県と相談して、段取りできる人物というと、恐らく知事以外にはいないでしょう。
逆に、もしもこんな県民を馬鹿にした茶番劇を、知事ではない部下の誰かが考えて、知事がそれに同意するのだとしたら、知事の統治能力は末期的状況にあると言わねばなりません。
表面的には2期目を堅調に勤めてきた訳ですから、それはないと思います。

やりとりを想定すると、次のようになります。

部下:「知事、例のJR九州のダイヤ改正問題ですが、市長村からの見直し要請への対応はどうしましょうか?」
知事:「結論で言うと、見直しは無理だ。全国を見てもJR各社の方向性は一致しており、その中での今回の決定だから、行政であっても、それを変えることなどできない。」
部下:「しかし知事、市長村からの要請に対して、県が何もしなければ不満が残るでしょうし、県民に対しても面目がないことになりませんか。こんなことで、次期選挙にマイナスになったら損ですよ。」
知事:「君に言われなくても分かっている。私に考えがある。鹿児島県と合同でJR九州に要請書を渡そう。できるだけ仰々しく要請書を渡して、マスコミに大きく扱ってもらうんだ。私から三反園くんに連絡しておくから、君、鹿児島県の担当者と調整して段取りしなさい。」
部下:「要請書は、知事がお渡しになりますか?」
知事:「分かってないな君は。何言っているんだ。どうせ見直ししないことが分かっていて私が渡したら、私の失点になるじゃないか。渡すのは副知事にさせよう。こんな時のために、高い給料で副知事をおいているんだから。議会にも話して、議長か副議長に出てもらおう。鹿児島県と調整し、宮日新聞とNHKに歩調を合わせるようしっかり指示しなさい。」
部下:「さすが知事ですね!よーく分かりました。しかし、知事、市町村と県民にばれませんか?」
知事:「ないない。これまでもばれたことはなかった。そもそも一部の人しか関心ないんだから、気付く筈がない。そんな心配より、大事なのは印象操作の効果だよ。安倍総理ですら、上手くやっているじゃないか。」
部下:「それもそうですね。」

さて、皆さんは、以上の想定会話を、荒唐無稽な内容と思うでしょうか?
それとも、実際にあったとしても不思議ではないと思うでしょうか?

以前刑事さんに教えてもらった話に、「われわれは、事件の捜査をする際に、とことんまで「なぜ?」を繰り返すんです。そうすると、それまで見えなかったものが見える時があります。」というのがありました。

なぜ、宮崎県と鹿児島県は合同で、わざわざ副知事、県議会副議長計4名でJR九州本社を訪問して「要請書」を渡し、5名で横に並んで記念写真を撮影し、新聞の一面を飾ったのでしょうか?
なぜ、宮日新聞は、同日の別紙面でJR九州社長の単独インタビュー記事を掲載したのでしょうか?
なぜ、NHKは、朝も昼もこのニュースを大々的に採り上げて、「要請書」を渡すシーンを報道したのでしょうか。

さて、あなたは、それでも上記の想定会話を、荒唐無稽だと思いますか?

あともうひとつ、この茶番劇は、公共(県民)の福祉向上に何か役に立つのでしょうか?

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク