モナコ観光不正融資事件の真相!第9話「判決前報告その2川村嘉彦氏尋問」

第2 被告川村嘉彦氏尋問要約

1 平成15年10月8日「条件変更申請書(乙4)」について

(1)条件変更申請の趣旨を質問されて、「国土交通省が、モナコ観光の、土地拡張に伴う買収をするので、農協が担保に取っておりますので、その担保を外してくださいという条件変更の申請書というふうに思っております。」と答えている。また、「条件変更申請書(乙4)」に記載された支店意見及び本店意見が決裁対象に含まれるかを質問されて、「いや、これは違うと思います。」と答えている。

(2)2億円の繰上償還予定が2000万円以上の繰上償還でいいと承認されたのは、平成16年6月2日の理事会かを質問されて、「そうだと思っています。」と答えている。

(3)「条件変更申請書(乙4)」に参事として押印した内容を質問されて、「国土交通省の国道の拡張に伴う抹消手続きだというふうに思っております。」と答えている。

(4)条件変更が行われた時期について平成16年6月2日理事会かと質問されて、「そうですね。」と答えている。

(5)平成16年6月に国土交通省から最後の補償金入金があるという美々津支店報告があったのか質問すると、「はい。」、また、金額を質問すると、「金額までは聞いておりません。」と答えている。

2 平成19年11月15日7200万円追加融資について

(1)先順位額を、抵当権設定額ではなく債務残高で計算した理由を質問すると、「記憶に残っておりません。」と答えている。

(2)追加融資をしてもよいほど経営が順調であると判断した根拠として直近の月次決算の内容を確認したか質問すると、「ちょっと記憶にありません。」と答えている。また、経営が順調であると判断した根拠を質問すると、「延滞なく支払っていたということです。」と答えている。

(3)先順位額を、抵当権設定額ではなく債務残高で計算したことは他の融資案件でもそうかと質問すると、「だろうと思います。」、また、在職中はずーっとそうしていたかを質問すると、「いや、全てじゃないと思います。」と答えている。

(4)農協による処分可能見込額の意味としてリスクはカバーされたという認識かを質問すると、「はい。」と答えている。

(5)流動比率の意味を知っているか質問すると、「はい。」、正常な値を質問すると、「いえ、ちょっと分かりません。」、財務状況を把握していなかったのか質問すると、「決算書を見ておりますけれども、こういう分析は見ておりません。」と答えている。

3 平成20年11月28日2000万円追加融資及び12月10日7200万円ひょっとこ苑融資について

(1)平成20年11月28日モナコ観光に2000万円追加融資されたことを質問すると、「それは、あとで聞きました。」また、だれがやったか質問すると、「これは、支店がメインバンクでやったのではないかというふうに思っております。」と答えている。

(2)7200万円の使途を確認したかを質問すると、「確認は取っておりません。」と答えている。

(3)知事に対して、理事会の決定を経ずに2000万円を組合長決裁で融資したことを報告していることを質問すると、「ちょっと記憶がないですね、これ。」と答えている。

(4)ひょっとこ苑の建設資金がどのように支払われたか質問すると、「把握はしておりません。」と答えている。

4 原告代理人西田弁護士質疑の内容

平成19年に採用された「担保評価要領」の解釈について、先順位額として根抵当権設定額を控除するのか質問されて、「そう、そうですね。」と答えている。

5 吉野裁判官質疑の内容

(1)この平成19年6月に採用された「担保評価要領」の解釈について、先順位額として根抵当権設定額(極度額)を控除するのか質問されて、「はい。」、また、「担保評価要領」に従うべきだったかを質問されて、「はい。」と答えている。

(2)平成20年11月28日モナコ観光向け2000万円追加融資の実行の経緯を確認していないのか質問されて、「してないですね。してないと思います。」と答えている。

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