モナコ観光不正融資事件の真相!第6話「クライマックス=尋問、被告は真相を語るのか?」

真相究明

提訴から1年2ヶ月になろうとしている。
こんなに時間がかかるとは想定していなかった。
通常のペースだと準備書面を4~5本提出していてもおかしくないが、私はたったの2回しか提出していない。
私が受けた印象は、被告弁護士は、何故か必要以上に「準備のために時間が欲しい」と言って、意識的に進行を遅くしたように思う。

しかし、回数が少ない一方で、その中身は濃い。
私が提出した添付証拠は23点、準備書面1が25ページ、準備書面2が22ページの2回で、ブログの第5話で採りあげた提訴理由その1~5をほぼ網羅した。

ここでその一端を紹介すると、
添付証拠甲第9号証「決算書分析」

これは、モナコ観光の6期分の貸借対照表と損益計算書を分析して作成したものである。
私は、当初から国土交通省から支払われた約6億円の補償金と借り入れた4億8000万円、合わせて10億8000万円がどのように使われたのかという基本的疑問があった。

そこで私は、当時の6期分の財務諸表を分析してみたら、使途不明金が6年間で約9億円あることが判明した。
この分析表の観方は、ある程度財務が分かる人間でないと理解できないが、とにかく、表の各列の最下行の数字が使途不明金である。

この表を作成した私自身が、その金額の大きさに驚いて、しばし間違いではないかと計算し直したが、間違いではなかった。
面白いのは、この証拠を提出すると、被告弁護士の一人は、算出数字の意味を理解していなかった。

他の司法関係者にも同様なことが当てはまるが、一般的に弁護士や裁判官は数字に弱い傾向があるようだ。

異常な世界の出来事

使途不明金の例を含めて、一般社会ではお目にかかることができない、異常な世界の出来事が満載である。

とにかく、驚くことが多い。
ある意味、ひとつのサスペンスドラマである。

私は、財務や金融に明るいという自分の武器と、急遽勉強した法律知識、理詰めの調査を丹念に積み重ね、その異常な世界の出来事の真相に迫った。
わかりやすい言葉で表現すると、ドキドキするような謎解きのプロセスとも言える。

経営責任を問えるのか?

結論的に言うと経営責任を問えると考えたからこそ提訴した。
そして、経営責任を問えると確信している。
理屈は、こうである。
日向農協は3億200万円の損失処理をした。
その原因は、不正もしくは公正な手続きを逸脱した融資だった。
不正もしくは公正な手続きの逸脱について、経営陣の関与もしくは善管注意義務違反があった。

これに関して、今、ほぼ八合目付近まで登りつめた。
頂上まで後2割。
いよいよ残すところ、尋問と最終書面のみになった。

尋問予定

尋問日程をご紹介しておく。場所は、宮崎地方裁判所延岡支部。
傍聴は基本的に自由であるが、多数の場合は抽選となるようだ。

1月28日(月)被告 福良公一氏(JA宮崎中央会会長)

午後1:30~3:10
尋問者 原告弁護士 西田隆二氏、黒木紹光(私)
午後3:20~4:00
尋問者 被告弁護士 近藤日出夫氏、同左 日野直彦氏

2月4日(月)
午後1:30~2:20 原告 黒木鉄夫氏
尋問者 原告弁護士 西田隆二氏
尋問者 被告弁護士 近藤日出夫氏

午後2:20~4:00 被告 川村 嘉彦氏(美郷町議会議員)
尋問者 被告弁護士 近藤日出夫氏
尋問者 原告弁護士 西田隆二氏、黒木紹光(私)
尋問者 被告弁護士 日野直彦氏

いずれにしろ、滅多なことでは見られないノンフィクションドラマであることは間違いない。
この幕の役を担うことになった私だが、なぜ私が多大な犠牲を払ってこの無報酬の仕事をするのかは、この真剣勝負を生で見てもらえれば分かる筈である。

常に私が追求しているテーマは、3フ(腐敗、不正、不公平)の根絶である。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク