第4話「データが示すインチキ判決」

先入観を捨てよ

多かれ少なかれ我々は先入観に支配されている。
言い換えれば、誤りを信じているということだ。
私が警告している不正社会の実態も、判明するまでは、誰も疑っていなかったことが実は不正だったと知って、初めて不正が現実であることを認識する場合がほとんどだ。

その誰も疑っていなかったこととは、官僚の作成する文書は間違いがないであり、不正の現実とは文書の改竄である。
その誰も疑っていなかったこととは、大学入試は厳正に行われているであり、不正の現実とは点数の操作である。
その誰も疑っていなかったこととは、裁判の公正さであり、不正の現実とは八百長裁判、インチキ判決である。

つまり、正しい認識のためには、先入観は邪魔者以外の何者でもない。
盗撮する公務員、飲酒運転の公務員、パワハラコーチ、癒着官僚、データ偽装企業、全て現実である。
今持っている先入観は、例え相手が、市長でも、知事でも、代議士でも、大学教授でも、警察でも、弁護士でも、裁判官でも、全て捨てた方が賢明である。

なぜなら、現代日本人の一定割合は、良心がないというブレーキが壊れた状態だからだ。

周囲の目、ペナルティがなければ、必ず不正は起こる

良心というブレーキが壊れた時、その人を制御するものは、周囲の目かペナルティのどちらか、もしくは両方になる。

サッカーの主審は、常に周囲の目がある。
仮に不正判定すれば、すぐに分かるし、それでも不正判定するなら熱狂的なファンに射殺されるだろう。
射殺されないにしても、間違いなくFIFAから永久追放される。
ところが、裁判官は、周囲の目に晒されないし、ペナルティがない。
いくら不正しようが安泰である。

私は今回の裁判で、この構造的な問題、欠陥を痛感した。
もっと言えば、そもそも良心というブレーキが壊れていなければモラルの問題は生じないから、生じている現状を踏まえた時、日本では、真に倫理道徳教育こそが、成人するまでに取り組まなければいけない喫緊の重要課題だと分かる。
しかし、それは、5年10年の短い期間ではどうにもならない、つまり、今既にある癌細胞の除去の問題とは別なので、脇においておく。
今問題とするのは、良心というブレーキが壊れている人々、とりわけ、そうでありながら高い社会的地位にいる人々をどうするかである。

日大、ボクシング連盟、体操協会を見ても分かるように、周囲の監視の強化、第三者委員会の設置、永久追放処分などの制度化しかないだろう。

不正の動機

私が言っていることを、現実離れした荒唐無稽な考えだと思わないで欲しい。
それどころか、高い社会的地位にいる人による不正は、まぎれもない生々しい現実だから、目を背けると、国民及び日本社会が失うものは甚大である。

なぜ人は不正をするのかというと、メリットがあるからである。
裁判官の場合、ほぼ出世が動機であるようだ。
これは、私の意見ではなく、数少ない正義感があって勇気ある元裁判官の意見である。
もちろん本当のことなので、ここに資料をご紹介する。

「おかしな判決」を書いた裁判官はこんなにいる

最高裁の違法・不正手段

にわかに信じられないかも知れないが、生々しい現実である。
不正をする裁判官は、自分の出世のために、インチキ判決を書き、人を騙し、貶め、人を罪人にし、善意の国民の人生をぶち壊す。
税金をもらいながら。
多額の税金をもらいながら、不正(職権濫用罪という犯罪)を遂行しているのだ。
自分の出世のために。

不正の手法

裁判所は、周囲の目がないので、とにかく不正をやり易い。
まさに、不正をするために、これほど恵まれた環境と立場はないだろう。

さて、不正手法にはどんなものがあるか?
実は、私は、たくさんの不正から、実に多くの不正の手法があることを知った。
望んだ訳ではないが、保険会社、公益企業、公務員、裁判官などの多くの不正を追究している内に、不正のパターンを知り、見破るノウハウを身に付けた。
その全貌を明らかにするのは、別な機会に譲るとして、今回のインチキ判決の手法分析を紹介する。

裁判官は、基本的に文系人間である。
また裁判官だけに、やたらと文章作成に長けていて、「カラスを白鳥だと説明する」程度の文章力、及び、素人が気付かない論理の誤魔化しに秀逸している。
ところが、思考自体が散文的である一方、科学的考察に弱い傾向がある。
同じ文系分野でも、大学教授などは、常に高いレベルで科学的考察を求められている所為か、そうした弱点はあまり見受けられないが、裁判官の文章には、明らかに科学的考察に弱いと感じるものがある。

というか、科学的考察に基づいた論理構成に努めると誤魔化しにくくなり、インチキ判決を書けないので、敢えてダラダラと箇条書きのような書き方をし、表現を工夫することによって、それらしく装っている感じがする。
何度も繰り返しインチキ判決文を書く内に、慣れて自分のものになるのかもしれない。

しかし、このインチキ判決文を書くことになれたら、二度と格調高い判決は書けなくなるだろう。
悪意が染み付いた人間に、人を感動させる豊かな人間性が生み出す名文は書けない。
インチキ判決文を読みながら、そう思った。

データが示すインチキ判決

かつて私は学習塾を経営し、独学で大学受験英語と小論文指導をしていたが、自分の指導に止まらず、塾長という立場上、合格させるための作戦を立てなければいけなかった。

もともと教員免許も持っていない私がどのようにして大学に合格させたか?
この解決のために、私は、入試問題の要素分析をした。
過去5年分くらい、問題の構成、パターンと特徴、難易度、時間配分、点数の取り方をデータ分析するのだ。
難しそうに思うかもしれないが、やり方が分かるとそうでもない。
そして、作成したデータ分析に基づいて対策をすると、合格の確率が確実に上がった。
偏差値40の生徒を、偏差値60の薬学部に合格させたこともある。
このやり方で、そういう奇跡を何度も起こした。

自慢がしたいのではない。
データはウソを言わないことを言いたいのだ。
例えば、私が関係していた教育の世界で言うと、センター試験の県別平均点ランキングがあるが、測ったように毎年同様な結果が出る。
残念ながら、我が宮崎は、全県の中で万年下から2位に定着している。
年によって、ベスト10に入ったりはしない。
これは、上位層の県外流出と県内教育レベルの低さという事実に依存する結果である。

その時その時に変化する人気投票などは別にして、基本的に分析データはウソを言わない。
そこに、実体や本質が現れる。

提出文書分析

NO 年月 辰工務店 ページ数 リマーク ページ数
1 平成28年9月26日 訴状 7
2 平成28年10月19日 反訴状 11
3 平成28年11月2日 訴えの変更申立書 3
4 平成28年12月6日 準備書面1 16
5 平成28年12月8日 準備書面1 9
6 平成29年1月23日 準備書面2 23
7 平成29年3月15日 準備書面2 9
8 平成29年4月18日 訴えの変更申立書、準備書面3 17
9 平成29年5月8日 反訴状2 12
10 平成29年6月1日 準備書面3 9
11 平成29年6月29日 準備書面4 33
12 平成29年7月30日 準備書面5 5
13 平成29年8月21日 準備書面4 8
14 平成29年9月8日 準備書面6 9
15 平成29年10月27日 黒木辰弥陳述書 3 黒木紹光陳述書 10
16 平成29年10月29日 黒木豊一陳述書 5
17 平成29年10月30日 準備書面5 2
18 平成29年11月14日 訴えの変更申立書、準備書面7、上申書 27
19 平成29年12月25日 準備書面6 2
20 平成29年12月29日 準備書面8 1
21 平成30年2月8日 異議申立書、準備書面9、忌避申立書 42
22 平成30年4月25日 準備書面10 6
ページ合計 辰工務店 57 リマーク 212
1ページ文字数 910 1,107
文字数合計 51,870 234,684

この裁判で、辰工務店と私が提出した文書の回数と数量は上記の通りである。
辰工務店が51,870文字に対して、私が234,684文字、4.5倍以上になる。
また、この内の、平成29年5月8日「反訴状2」以降の約80%、128,412文字は、欠陥工事の立証と、契約の錯誤無効の主張に費やしている。

それに対して、辰工務店が提出した文書量がなぜこんなに少ないかと言うと、私の主張に対してほとんど反論できなくなり、反論を投げ出したからだろう。
で、辰工務店顧問弁護士崎田健二氏がどうしたかというと、苦し紛れに「不知ないし否認する」を乱発したのだ。

例えば、この平成29年8月21日「準備書面4」の5ページのように、このページだけで6回「不知ないし否認する」を使用している。
お陰で、文面は見ての通り白い部分が多くてスカスカ。
私は、「これは、不知ないし否認というタイトルの一編の詩(ポエム)ではないか?」と思ったほどである。

だから、実際、辰工務店とはほとんど論争にならなかった。
論争を避ける相手との論争は成立しない。
しかし、先に訴えた方が論争を避けるというのは、自己矛盾である。
訴えた正当な理由がないことを白状しているようなものである。

データはウソを言わない

いよいよ要素分析を紹介する。

当事者 請求内容 判決文認定結果 どちらの主張、または言い分を認定事実としたかの行数(約10ページ) 割合 認定理由を述べた文の行数(約8ページ) 割合
辰工務店 1.黒木辰弥慰謝料 棄却 227 97% 28 14%
2.黒木豊一慰謝料 棄却 19 9%
3.業務妨害 棄却
4.名誉毀損 30万円 105 52%
5.謝罪広告 棄却 5 2%
リマーク 1.不当提訴 棄却 8 3% 15 7%
2.業務妨害 棄却 0 0%
3.謝罪広告 棄却 16 8%
4.契約の錯誤無効 棄却 14 7%
235 202

上記の表は、判決文の中の「第3当裁判所の判断」という章である17ページから35ページまでの要素分析をした結果である。

認定結果

岸田裁判官が認定した請求は、辰工務店の5つの請求中名誉毀損30万円のみ、私の4つの請求は全て棄却。

認定事実の内容

岸田裁判官が認定した事実とは、辰工務店の言い分である227行、私の言い分については8行だけだった!
つまり、岸田裁判官が事実だと認定したうちの97%が辰工務店の主張で、3%が私の主張だった。
もう一度言う、岸田裁判官が事実と認めた97%は辰工務店の主張、3%が私の主張だった!

辰工務店:リマーク=97:3
この数字が意味するのは、この判決は辰工務店のために書いたということだ。
もしフェアな判決を書くつもりなら、97:3はあり得ない。
この極端な数字には、アンフェアと言うより、悪意を感じる。
これまでに、このようにして一体何人の善意の国民を圧殺してきたのだろうか?
また、ここには、モラルも、正義も、基本的人権の尊重も、まったく意に介さない人間の本性が見てとれる。

認定理由の記述

認定した結果の理由を述べた部分が202行あり、内辰工務店の5つの請求に関して157行費やし、私の4つの請求に関して45行費やしている。

また、辰工務店の請求を認めた名誉毀損について105行、全体の52%を費やしている。
一方、私が請求した不当提訴について15行、契約の錯誤無効について14行、各7%を費やしている。
まとめると、辰工務店の請求に関して全体の78%、私の請求に関して22%を費やしている。
そして、私の請求に対しての棄却理由は、ほとんど理由になっていない。
実に不真面目な内容である。
私が教えていた小論文指導で言えば、検証された事実に基づいていないので客観性や説得力がなく、論理構成が不明瞭で、ただ一方的な結論だけを述べていて、明らかな減点対象である。

さらに、私が請求した契約の錯誤無効に関して、私が根拠とした欠陥工事については一切触れず、契約の経緯、内容についての記述であった。
もう一度言う、私が提出した文書の234,684文字の内、128,412文字、約55%、提出した69の証拠の内31の約45%が欠陥工事の主張及び立証だったが、それについては、岸田裁判官は一切触れず、完全に無視した!

さらに、さらに、私は、平成30年2月8日「準備書面9」で、改めて、錯誤無効の主張の根拠は、欠陥工事を招いた辰工務店の施工能力の欠如であることを2ページに渡って主張し、わざわざ、契約内容と経緯は根拠ではないことの念を押した。
事前に、裁判所が争点を摩り替えるのではないかという悪意が見て取れたからである。
しかし、それでも無視された。(事実として、インチキ判決文で用いられた誤魔化しテクニックは、争点を摩り替えることによって錯誤無効の成立を避ける目的だった。
つまり、欠陥工事について触れていない訳だから、実際は、契約の錯誤無効について棄却理由を述べたのは14行ではなく、0行である。
なぜ完全に無視したのかは、言うまでもない。
欠陥工事を招いた原因が、基本知識すらないアマチュアレベルの稚拙な施工能力だったからである。
もし仮に欠陥工事が事実ではなく、施工能力に問題がないならば、その問題の言及を避ける必要はまったくない。
欠陥工事を示す31種類もの証拠を提出し、約13万文字の主張と立証を無視するとは、ここまでくると、悪意に満ちた虐待と言うしかない。

いずれにしても、人はウソをつくけど、事実に基づく数字と分析データはウソをつかない。
上記の要素分析が示すように、不正は歴然としている。
私がインチキ判決と断言する理由は、この客観的な根拠に基づく。

AI判決の開発が急務である

私は、今回の裁判で、裁判官の恣意に依存しないAI(人工知能)を活用した判決が必要だと思った。
もちろん、AIに100%させることはできない。
しかし、ベースになる、事実の分析、主張の分析において、人が事務的な事前の入力作業をするなら、AIは機械的に完全に公平に事実及び主張分析結果を出力するだろう。
また、参照すべき判例をAIに機械的にピックアップさせれば、最も近い事例を選び出し、都合のよいものだけ取捨選択する人の恣意が入り込む余地はなくなる。

AIに事前にその作業をさせることによって、その後の裁判官の認定は、自動的に合理性と必然性を伴い、恣意的な、あるいは不公平な認定が排除される。
こうしてAIを補助的に利用することで、今回のインチキ判決のような出鱈目な判決は、起こり得なくなる。

裁判制度の改革は待ったなし

私が自分可愛さに、主観的にインチキ判決と表現しているのではなく、客観的な分析結果を踏まえてインチキ判決と表現したことをご理解いただけたと思う。
そして、インチキ判決が悪意に基づく結果であり、誤魔化しのテクニックを駆使したものであることも分かって頂けたと思う。

私が求めているのは、あくまでもフェアな判決である。
インチキ判決は、フェアな判決を求める国民にとって無価値である。
無価値なだけではなく、差別という虐待によって、消え去らない心の傷を負う。
部分的な利益や時間だけではなく、人生の全てを失う。
インチキ判決をやられると、国民は実質的に殺されるのだ。(人生を奪われる。)
これは個々人の利害調整の問題ではない。
民主主義を守れるのかという問題である。

裁判官たちよ、一体何人の国民の人生を奪ったら気が済むのか?
一体いつまでこんな悪行を続けるつもりか?
日本を封建社会に戻して、絶対権力者として、思いのままの振る舞いをしたいのか?
あの、麻原彰晃のように。

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